土井俊輔 // 滋賀県のフリーランスWebデザイナー *

Photolog

破格値のコンデジを購入しました

2025年4月26日

先日フリマアプリを見てましたら、破格値のコンデジを発見しましたので購入してみました。それは聞いた事も見た事もないカメラでした。Googleレンズで検索しますとアマゾンや楽天市場にも出品されている商品です。仕様によるとCMOSセンサーで18メガピクセル…?それが送料込みで3,000円未満ですと…?購入しましたよ。きっと良い写真が撮れるに違いない!これは私がカメラを購入する度に考えてしまう事です。

ポスト投函にて納品完了。嫌な予感しかしません。開封してみて嫌な予感が増しました。予感と言うよりは直感です。ちっちゃ!軽っ!マジか!
これ、アマゾンで購入すると最低でも8,887円であり、場合によっては20,000円を越えてくるので価格設定とは不思議です。exifデータによりますと、このカメラの真の名は「CDC3A」だそうです。

じゃじゃーん!令和のコンデジ!!!
今時ライターと比較してもわかりませんね

起動させても終了させても良い感じの英文があしらわれていて…!モニター画面も荒くって…!インターフェースのフォントはセリフ体とサンセリフ体混合で…!理解に苦しみつつも素敵ですよね…ですよね…!!!!!

素敵なグラフィカルユーザーインターフェース

あまりにも想定外の外観に叩きのめされる感じ、って理解いただけますでしょうか。一瞬にして希望が奪われる様な。期待値がゼロになる瞬間。自宅に保管しているNikonのコンデジからしても、かなり小型で軽量です。

自宅にある最小のコンデジ、Nikon P310(左)との比較
比較しても異様に小さい躯体のコンデジ(右)
そしてこの薄さ、なんですよね…
クレジットカードのサイズ感です

何はともあれ撮影してみましょう。撮れる写真はきっと素敵!このサイズで仕様によればCMOSセンサーなんですよね。凄いや、きっと凄い画質に違い無い。自分で自分を奮い立たせて撮影してみます。先ず「手振れ補正」にツッコミ。手振れしまくりますね。撮影出来る画像は古来のガラケーの様な画質です。いやいや、このカメラは最近の製品です。

タイミングを誤ると壮大にブレる(手振れ補正ON)
逆光の時、比較的良い
速いものは斜めに写ります、漫画かよ
解像度よ、色乗りよ
解像度よ、色乗りよ②
確かに目視では湖面の色は青だったのに…

作例と言っても良いものなのか…。こんな感じの画像が撮れまくります。ちなみに全て撮って出し(リサイズのみ)です。赤は赤く、青は青く、緑は緑々に、それぞれ再現出来てカメラはナンボのはずですが、どうでしょうか。どうでしょうか!

確かに18MBの解像度ですが、180ppiでした。
印刷しても耐えられそうです。
フォーカルナンバーはexifデータによると「2.8」でした。
シャッター速度は絶対的に「1/4,000秒」です。
ISO感度は最大で400です。
顔検出機能も有りました。基本的に誰も検出しません。
従って、笑顔検出機能。オンとオフの違い、カモン。
故障でしょうか。

ホワイトバランス機能。これは機能しますが当然です。
ピント合わせなど、最早不要の達人向けです。
フォーカスは常に合焦しており半押しなど要りません。
マニュアルフォーカスなど当然の如く有りません。
ウェブカメラとしても使えるらしいです。怖過ぎる。
ズームは4倍です。測光モードも有りません。

撮って出しを何枚かChatGPTに分析(?)してもらった所、以下の結果となりました。

・焦点距離は35mm換算で42mm相当。
・1800万画素と言うのはソフトウェア補間:500万画素以下のセンサーサイズで、引き伸ばしている可能性が高い。
・「写ルンですデジカメ版」的な?玩具カメラ的な?

センサーサイズに関しては、アマゾンの説明欄にこっそり書いてあるのですが。

正直な所、これで定価の8,887円だったら怒りを覚える商品です。胸の内をあかせたなら確実にスマホ以下の画質。エモいとか、そんな領域は越えてきていて、最早エゲツないでしょう。よくこの品質で市場に出品したものです。仕様に書いてあるものの、32MBまでのSDカードしか受け付けないらしいので、ここも要注意です。

ストロボを用いてもシャッター速度は変化無し
でも初めてボケました!!!(全体的に)

ストロボは有りますが、光量が全く足りないんです。
また三脚穴が無く(!)、スマホ固定具を用いれば…。

固定した様子…からの絶望感

ただ、唯一の利点を言うなれば、滅茶苦茶に腕が試される事、ぐらいでしょうか(急にポジティブな私)。先述の通り感度も低く手振れ補正も効きません。水準器も無ければホットシューも、常日頃あった筈の機能が何も無いからです。でも何処か憎めないカメラなんですよね。

カメラボディ側面にはマクロ撮影か風景撮影か、切り替えるスイッチが有りまして、意外とこれだけは使えます。僅かに、ほんの少しレンズ部分が動きます。コレはほんのちょっと良いかも知れません。

まさに暗中模索
マクロ / ランドスケープの切り替えスイッチ

もうツッコミ所が多過ぎてツッコミ様のない、玩具(と書いてオモチャと読む)のコンデジでした。そりゃ中古市場でこの価格になりますね。「安いモノには訳がある」とは名言ながら、本当に文字通りとなる『コンパクトデジタルスチルカメラ』でした。そう言えば720Pで映像も撮影出来ますよ。

CDC3A。現代の生成人工知能やスマートフォンの台頭でセンシティブなカメラ業界に、まさかこの品質で世に放つとは。世の中はわからないので、心に刺さる人には刺さるかも知れないです。ここまで来るとリセール価格が気になります。多分買い取り対象外であるとは思いますね…。またこの亜種として「48MB」のモデルも有ります。色んなメーカー名でバリエーションが豊富です。すなわち罠だらけ。飛んで火に入る夏の虫になりたければ、是非ともご購入ください。

何かと色々有ります。
本日はここら辺で失礼いたします。

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